

Helen Maurer, Alpha Light Frame , 2001
projector glass perspex and wood
(projection approx 250 x 300 cm)
Photo: Courtesy of Danielle Arnaud
Helen Maurerは、ガラスやパースペクスで作った立体作にOHPまたはハロゲンランプの照明を当て、その画像を壁に投影するという凝った影絵のような作品を創っている。透明かつカラフルなデッキチェアやテーブルが細かくアレンジされた立体作は、それだけでも人の目を惹きつけるのに十分だが、この作品の醍醐味は何と言っても、立体作と画像との間に存在するシュールなズレにあるように感じる。
画像は限りなく立体作に近いのだが、交互に見ていくうちにどこかが微妙に違うことに気づく。投影なので左右が逆なのは当然のことだが、不思議なことに、地についているはずの樹木が映像では宙に浮いている(遠近方?)といった風に物の位置がズレていたり、立体作に見えないものが画像に写っていたり、またその逆が起きていたりする。
この謎はプロジェクターの性質 ― セットされたものを真上から平面情報として捕える ― を考えればはすぐに解ける。そう、投影されているシーンは立体像の飛び出した部分からきているのではなく、実は台上に平面的に並べられた部分から出来ているのだ。プロジェクター上に立体的に置かれたドアや幹は一見投影のためのものに見えて、実はMaurerが私達の目に向けて投影された画像そっくりにアレンジしたものだったのだ。
© 伊東豊子(Toyoko Ito), 2001年4月

Helen Maurer, Alpha Light
Frame , 2001
部分(プロジェクター上にセットされた立体作を斜め上の角度から写した写真)
Photo: Courtesy of Danielle Arnaud
Helen Maurer
010303-010401
Danielle Arnaud
123 Kennington Road
London SE11 6SF
020 7735 8292
www.daniellearnaud.com
地下鉄:Lambeth North (Bakerloo Line)
金―日1400-1800