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Sophie von Hellermann, Leading Lady, 2001
photo: kuma, 2001 ©
この夏にイーストエンドにオープンしたばかりのチャールズ・サーチのギャラリーでは、今年美大を出たての新人Sophie von Hellermann (ソフィー・ヴォン・ヘラーマン)のアクリル画が約20点ほど展示されている。
このうち6点は、エミリ・ブロンテの「嵐が丘(Wuthering Heights)」をもとに描いた連作「Vusering
Hites」。 といっても、小説のストーリーをそのまま絵にしたわけではない。むしろ、ブロンテの小説との関係は冗談なくらい希薄で、目を閉じたままページをめくっては、なんとなしに指が止まったフレーズを作品のタイトルにしてしまったというふざけたものなのだ。とはいえ、この遊びのような行為も、美術史的にみればシュールレアリズム的なアプローチととらえることもできるが・・。
作品の仕上がりは、即興的で水彩のように淡く、一筆書きを思わせるような大胆なラインが目に付く。シーンにはたびたび女性が登場し、小説の主人公キャシーなの?と思いきや、パソコンを打ってたり、ゴシップ紙"Hello Magazine"を踏んづけながらカウチに寝そべっていたりとミスマッチ。現代にタイムトラベルしたキャシーなのだろうか?
名作のパロディも幾つかみられる。例えば、「Vusering Hites」シリーズの一つ「When he come … 」(2001)は、コートールド美術館にあるエドワード・マネ(Edward Manet)の「草上の昼食」をもじったパロディだ。敷物の上にはご馳走に代わって裸の女が横たわり、彼女をおかずにこれから二人の紳士によって楽しいランチが始まる、という皮肉をきかせた設定に塗り替えられている。過去の作品のパロディは現代アートではお馴染みのことなので、またかぁ〜的なリアクションは防げないものの、コミカルでシラけた描写が伝統をコキおろしているようで見てて楽しい。
伊東豊子(Toyoko Ito), 2001年11月
Sophie von Hellermann
010920-011209
Saatchi Gallery at 30 Underwood Steet
30, 34 and 40 Underwood Street
London N1
07951 697891
地下鉄:Old Street (Northern Line)
木―日1200-1800