スイス館、ベネズエラ館、スペイン館を見たあと(写真を撮らなかったので省きます)、オノレィ・ドゥオウ(Honore d'O)のプリクラ的発想の自動撮影機が好評だったベルギー館へ。赤いカーテンのなかで撮影を済ませると、向かいの大きなボックス型のプリンターからラベルが出てくる仕組み。

キチガイ博士のラボのような姿をみせるベルギー館の出来については、友人のライターとの間で意見が割れた。彼女曰く、ちょっとゴチャゴチャし過ぎということだが、大小様々の線状のオブジェが壁や空間にあしらわれたインスタレーションは、空間を使った三次元ドローイングのようで私は結構気に入った。

その昔、ピカソらキュウビズムの作家に近かったフェルナン・レジェは、チューブ型のモチーフを沢山用いることから「チュービズム」とからかわれたそうだが、そのまさに現代版がこの
ドゥオウ氏。会場内はケーブルやらホースやらチューブ系のものでいっぱい。パッと見雑然としていながらも、よく見ると形や色などのフォルムにルールがあるのが分かり、彼が形象的要素にとても拘っていることに気がつく。

しかしそういう美術史的能書きはさておき、今年のベルギー館の魅力はテーマパーク感覚で遊べてしまうこと。赤いカーテンの中でカメラに向かってポーズして、OKだったらペダルを踏んで確定。印刷された写真入りのラベルをビールのボトルに貼ってマイボトルの出来上がり(もちろん飲んでもOK)。奥の展示室には舞台もどきが二つ。ひとつは逆様にしたビールビンをびっしりと並べて作ったもの。ぐらぐらと揺れる足元を気にしながらビデオ鑑賞。もうひとつはジェームズ・タレルのパロディーのような真っ青な部屋。心行くまで方向感覚を失える。






写真1) Honore d'O
The Quest

Museum van Hedendaagse Kunst Antwerpen

写真2) Honore d'O
The Quest: Blue Key
下、上、左右の
壁を真っ青に塗った舞台のような空間。地中美術館で体験したジェイムズ・タレルの部屋を思い出したが、タレルとの違いはこちらは突き当りまで行っても下に落っこちる心配はない。それに造りもかなり日曜大工風。
photo: © Toyoko Ito 2005

写真3) Honore d'O
会場内の展示風景。ケーブルなのかホースなのか、とにかくチューブ型の物があちこちに置かれている。モニターの数も半端じゃない。
photo: © Toyoko Ito 2005

写真4) Honore d'O
The Quest: Blue Key
Museum van Hedendaagse Kunst Antwerpen




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