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こちらは、もう皆さんご存知ですね、日本館での岡部昌生の展示。会場に入ると、岡部氏のライフワークである、広島港にある旧国鉄宇品駅のプラットホームを擦りとったフロッタージュ1152点が壁をすきまなく埋め尽くし、いつもの日本館とは違ってダイナミックな印象。その中央には広島倉橋島産の被爆石。作品の量とその細かさ、それらが伝える作家の情熱に圧倒され、会場ではあまり考えられなかったが、いま思うと、被爆の歴史に触れる作品を展示するとは、日本館もかなり大胆な行為に出たように感じる。「9.11」やイラク戦争に言及する作品がゴロゴロしているこのビエンナーレの会場で(特にアルセナーレの企画展)、史上最強の破壊力をもつ原爆に触れる作品があっても悪くはないのだろうが、でもなんとなくすっきりしない。でもまあ、このすっきりしない気持ちが残るところに、この作品の意味があるような気もするが。

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