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ドルソドゥーロ地区、Instituto
Italo-Latino Americano、エルサルバドル、Ronald Moranの展示より
再び白一色の世界で、こちらは床と壁から調度品までが綿で覆われたエルサルバドルの作家ロナルド・モーランの『子供の部屋』。まるで綿菓子のような部屋には、メルヘンな空気がやや不健康なまでに漂っていたが、その隣のインスタレーションがそれに輪をかけて異様だった。この部屋の主であってもおかしくない幼い少年が、切断された自分の腕を鉛筆代わりに悲鳴のような模様を壁に描いている。後者はドミニカ共和国の作家のものになるが、綿の部屋と凶暴な少年の組み合わせが、無邪気な顔をして時に残酷な子供の本質を暴いているようで何とも絶妙だった。