デジカメについて

何日か前トコさんのために、机の上で味噌っかす扱いを受けていたニコンのCoolScan(35mmスライド・スキャナ)をパソコンへつなげました。どっかの画廊から送られてきたポジ・フィルムをスキャンするためです。昔は色々とお世話になったスライド・スキャナですが、デジカメを使うようになった今、全然出番が無くなってしまいました。

最近は銀塩離れが激しく、普通のカメラを使うことが辛くなっている私です。そもそもカメラを真剣に使い始めた当初から、コンピュータの画面を最終メディアとへそ曲がりな考えを持っていたので、デジタルへの移行はいち早くしようと思っていました。しかしその昔、一般用デジタルカメラは画質不足のものばかりで、まともに使えるものは値段が二桁以上外れていました。

高校時代にカメラ・クラブに属していたので、私の頭の中で写真を撮る行為と露出ををいじる操作がぐちゃぐちゃになっているのでしょう。一種の機械フェチでしょうか、自分でダイヤルやレバーをガチャガチャ出来ないと撮ってる気になれないんです。確かにいい写真を撮るためにダイヤルやレバーの操作は不必要ですが、幼い頃から頭の中でその二つの行為が親密に結ばれしまっているのです。結果として長年銀塩機材にボーナスを投資してきた私です。さらにポジフィルムをパソコンへ読み込むため、スキャナや透明原稿アダプタだとか、値段がお手ごろになった頃は例の35mm用スライド・スキャナも家族の一員になりました。そうそう、最初の頃はスキャナの解像度の制限で、フィルムのサイズを出来るだけ大きくするためミディアム・フォーマット・カメラをよく使っていました。

その頃東京でBBSを友人と運営していたのですが、彼もちょっとしたカメラオタクだったので、アップル社がQuickTake100を出した時には(1995)、二人で資金を合わせていち早くアメリカから直輸入しました。

CCDの発色や解像度には色々と不満がありましたが、私が最初に使った本格的(?)なデジカメです。設定もストロボのオン/オフと解像度の切り替えだけでしたし、プラスチック製の瓦のような肌触り・・・ なんとなく懐かしくなってしまいます。

その後もずっと、銀塩で撮影して、現像を待ち、ポジのスキャン、フォトショップで調節と言うサイクルを繰り返してきました。しかし、一般向けメガピクセル系のデジカメ(1997, FujiFilm DS-300)が発表されると同時に一つの時代が去っていくのを感じたのは私だけだったのでしょうか?

多分同社の645フォーマットのレンジファインダー・カメラから形を受け継いでいるのでしょうが、冨士フィルムの悲劇的なデザイン・センス・・・年月の差はわずかですが、最近のファインピックス・シリーズ今月発売のFinepix 6800z はポルシェ・デザイン)とは時代が違うことが解ります。優秀なミディアム・フォーマット銀塩カメラを沢山出してきた冨士ですが、全てプラスチックに身を包んだ工業デザインで、どれ一つとして魅力的とは言えませんでした。しかしデザインを除いては、DS-300は画質、機能、価格、ほぼ全ての点で無敵でした。中でもこのデジカメの決定的な特徴はそれまでハイエンド機種でしか見られなかったマニュアル露出設定です。ついに本格的操作が可能なデジカメが、この私にも手が届く所まできたのです。逆に、スライド・スキャナの解像度がデジカメの解像度に追い越され画質も銀塩並なると、私にとってアナログ・カメラへの魅力は機械フェチしか残らなかったのです。

次回はフォグレスで使っているデジカメの紹介。

© kuma、2001年4月

 

 


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