7月2日

ジェフ・クーンズ、ポパイと一緒にロンドン上陸!

 
 

サーペン・タインギャラリーで始まったジェフ・クーンズ個展「Popepe Series」のオープニングに行ってきました。詳しくはこちらから。

 
   

6月23日

いまどきのヌード

 
 

ライフドローイングなんて死語かと思っていたら、ひそかに再来ブームが来ていたようだ。他人のアイデアを失敬したり、理論という名の御託を並べたり、頭でっかちな今時のアートに飽きた方は、ランチタイムの息抜きとして、アートエンジェル(Artangel)企画の無料ライフドローイング(人体写生)のクラスをお勧めする。

今日から2週間、ショーディッチ・タウンホールロンドン・グラフィックセンターチャンネル4のオフィスと毎日会場を替えて、12時から2時まで開催。ワンセッション30分。画材はすべて向こう持ちなので、行くだけでOK。ちなみに予約はできない。

会場に入ると、ローブをまとったモデルを囲んで、イーゼルが20台強。時計が正午を打ったところで、ジュディ・パーベック(Judy Purbeck)先生の声を合図に、モデルがひらりとローブを翻しポーズを開始。モンローのように腕を頭のうしろに回し、腰をクネッとよじって5分間そのまま。次のポーズも5分。床に座った最後のポーズは20分とやや長め。これで物足りなければ、次のセッションに残ることも可能だ。

この一体新しいのか古いのかわからぬ企画は、実は7月6日からチャンネル4で放送されるテレビ番組「Life Class: Today's Nude」の余興になる。普段スタジオのなかでのみ行なわれいているライフドローイングを、お茶の間に解禁しようという試みの番組になるが、普通の美術番組とは違って、昼の日中に、30分間ほぼぶっ続けでヌードモデルの映像を流し、テレビを見ている視聴者の皆さんにこれを描いてもらいましょうという趣向のもの。実はこの企画全体が美術家アラン・ケイン(Alan Kane)の作品になっている。

放送の日時は、7月6日〜10日、午後12:30〜13:00まで。番組のゲスト講師として、YBA作家のギャリー・ヒューム(Gary Hume)や美術評論家のジョン・バージャー(John Berger)などが登場する。

昼間のドローイングのクラスの方は、7月4日まで、ロンドン、グラスゴー、ブリストル、マンチェスター、サウスハンプトンの各都市で開催。描いたドローイングをflickrこちらのページにアップロードして公開できることになっている。(トコ)

Drop-in life drawing classes
An Artangel / Jerwood Commission
22 June - 4 July 2009
12-2pm
London, Glasgow, Bristol, Manchester & Southampton
www.artangel.org.uk

Alan Kane
Life Class: Today's Nude
Channel 4
6-10 July 2009
12:30pm

 

   

6月16日

ヴェネツイア・ビエンナーレ(国別展示編)

 
  ヴェネツイア・スペシャル第二弾として、ヴェネツイア・ビエンナーレ国別展示のレポートを載せました。急いで書いたのでちょっと粗いですが、ハイライトを押さえてあります。行かれる方、どうぞご参考に!(トコ)
   

6月11日

安藤忠雄とフランスの大富豪の大傑作!

 
 

ヴェネツイアから帰ってきました。炎天下のなかぶっ続けで歩き続けた7日間。ぜんぶで見た展示は60〜70個くらい。まだアタマが整理できてませんが、まずはレポート第一弾をアップしました。ビエンナーレに先駆けてフランスの大富豪フランソワ・ピノーがオープンしたギャラリー「Punta della Dogana」です。建築は日本が世界に誇る建築家、安藤忠雄。今回一番注目を集めていたギャラリーのひとつでした。ヴェネツイアに行かれる方、必見です!(トコ)

 
   

5月28日

ミケランジェロ・ピストレット 新聞玉大行進

 
 

犬も歩けばアートに当たる・・・。それも、今から40年も前にチューリッヒで公開された、名パフォーマンスに当たった!アルテ・ポーヴェラの巨匠ミケランジェロ・ピストレットとミニマリズムの大家ロバート・モリスの世界にご招待。右の写真をクリックくだされ。

 
   

5月23日

ハウザー&ワースがニューヨークに進出

 
 

ロンドンのピカデリーに4階建てのスペースをもつ画廊ハウザー&ワース(Hauser & Wirth)が、リーマン・ショック以降の不況にもかかわらず、ニューヨークに進出することを発表。マンハッタン東69丁目32番地に、4階建てのスペースをオープンする。

改築を経て9月にお目見えする新スペースは、戦後のアメリカを代表する画商、マーサ・ジャクソンが50〜60年代に拠点を置いていた米国美術界ゆかりの建物。現在は、ハウザー&ワースの片翼イワン・ワースが、ニューヨークのディーラーのデイヴィッド・ズワィナーと共同で運営する「Zwirner & Wirth」の展示スペースとして使われている。

 
ハウザー&ワース、
ロンドン・ピカデリー店の正面玄関。

そのニューヨーク店のオープニングを飾るのが、「ハプニング」の創始者、アラン・カプロー(Allan Kaprow)の61年の名作《YARD》。画廊内に大量のタイヤを敷き詰めたこの作品は、来場者がその上を歩き回われる参加型アートの先駆であるだけでなく、この同じ建物で初公開された記念すべき作品になる。

チューリッヒに本店を持ち、ロンドン二箇所にスペースを構えるハウザー&ワースは、ば欧州におけるガゴージアンと呼ぶに相応しい存在。ポール・マッカーシー、マーティン・クリード、ロニ・ホーンなど世界のトップアーティストを数多く抱え、質の高い展示をたくさん催してきた。

そのなかでも2006年にイーストエンドのブリック・レーンに開いた臨時スペース「Coppermill」は、ディーター・ローと展をはじめ、あのサーチ・ギャラリーに匹敵するグラマーかつバブリーな展示で、数々の話題をまいた。(残念ながら、地元の宅地計画で2007年にクローズされてしまったが・・・)

ハウザー&ワースの今回のニューヨーク進出は、ガゴージアン、ホーンチ・オブ・ヴェニソン、イヴォン・ランベールらに次ぐ、世界のトップ画廊によるグローバルなビジネス展開への参戦とみなすことができるだろう。

でも、その一方で、この春にロイヤル・アカデミーの敷地内に入ったホーンチ・オブ・ヴェニソン同様、トップ画廊における美術教育を兼ねた公的なビジネス展開の更なる例とも受け止められる。その証拠に、この《YARD》展では、ハーバード大学美術館の近現代部門のヘッドを含む職員3名がキュレーションを担当することになっている。

さて、話は前に戻って、東69丁目32番地の建物に現在入っている「Zwirner & Wirth」の今後の行方だが、 発表によるとチェルシーに拠点を移し、「Zwirner」と名をシンプルに改めて活動をするそうだ。事実上のコラボの終結かな…?詳しくはこちらで。(トコ)

余談・・・今年もヴェネツイア・ビエンナーレのヴェルニサージュに出席することになりました。いま各種イベントのリサーチでてんてこ舞いですが、フォグレスでもレポートをするつもりなのでお楽しみに!


   

5月18日

ターナー賞2009ノミネート者発表

 
 

しばらく日本に戻っている間に、ターナー賞のノミネート者が発表になっていました。今年の顔ぶれは、フォグレスでも御馴染みのロジャー・ヒオンズ(Roger Hiorns)を筆頭に、エンリコ・デイヴィッド(Enrico David)ルーシー・スケア(Lucy Skaer)リチャード・ライト(Richard Wright)の4名。ロンドン、グラスゴー在住がそれぞれ2名ずつと、両都市の対決といった構図になっているのが特徴。

1975年生まれ、1996年にゴールドスミス・カレッジ(BA)を卒業したロジャー・ヒオンズは、去年秋に話題になったアートエンジェル企画のインスタレーション「Seisure」と彼の画廊コルヴィ・モーラでの個展が評価されてのノミネート。まだ記憶に新しいので覚えている方も多いかと思うが、ヒオンズはあの作品で、硫酸銅の結晶という意外な素材を用いて、サウスロンドンにある集合住宅の一戸を蒼い鍾乳洞のような空間へと変貌。去年最も目立った作品だったのでノミネートは当然といえば当然。

 
Roger Hirons
アートエンジェル企画のロジャー・ヒオンズの展示「Seisure」から

1966年生まれ、1994年セントラル・セント・マーティンズ卒業のエンリコ・デイヴィッドは、前回のテート・トリエンナーレや国内巡回展「ブリティッシュ・アートショウ2006」への出品など、ここ十年ほど着実にキャリアを積み上げてきた作家のひとり。だいぶ前になるがサーチ・ギャラリーの2001年の企画展「New Labour」で公開されたキャンバスに刺繍をした作品や、2007年のICAでの個展で披露された舞台セット風のインスタレーションなど、アートとクラフトとデザインを融合した独特な作風に定評がある。

1975年生まれのルーシー・スケアは、ここ数年、英国の現代アートを牽引しているグラスゴー・スクール・オブ・アートの卒業生。前回のヴェネツイア・ビエンナーレではスコットランド館の代表を務めている。ルポルタージュ系の雑誌で見つけたイメージを発想源に、おそろしく微細なドローイングや家具のような立体をつくっている。稀に介入型の作品をつくることもあり、2003年のベックス・フューチャーズ賞にノミネートされた時には、ロンドンの中央刑事裁判所(オールドベイリー)で、蝶の蛹を成虫へと羽化させるプロジェクトをこっそりと行なっていたりする。

最後の作家リチャード・ライトもグラスゴー在住、ルーシー・スケアと同じグラスゴー・スクール・オブ・アートの出身。1960年生まれなので、50歳以下というターナー賞の資格ギリギリのところで選ばれた今年一番の年長。代表的な作品は、天井や壁など、それも部屋の目立たないところに直にさりげなく描いたパターンメイキングのようなペインティング。第55回カーネギー・インターナショナルでの展示と、エジンバラのイングルビー・ギャラリーでの個展が評価されて今回のノミネートとなったようだ。

ノミネート者4名を紹介する作品展はまだだいぶ先、10月7日からテート・ブリテンにて公開。詳しくはテートのサイトで。(トコ)

余談・・・約一ヶ月半ぶりのロンドンからの書き込み。初夏を期待して戻ってきたら、まだ冬物のジャケットを着ている人がちらほら。さすがロンドン(笑)。今回の帰国は、うちも例外にもれず、親の介護問題やら何やら心の重いタスクが山済みで、残念ながらギャラリー廻りはおあずけ。まともに見たのは、ロンドン在住の作家、澤柳英行さんのラディウム・レントゲンヴェルケでの個展くらいでしたが、これは浅草橋まで足を運んでみて正解。澤柳さんの作品は、職人わざのような細かさで穴を開けた金属板を天井から吊るした「モビール」のような作品ですが、スカルプチャーの立体としての美しさと、それが壁に落とす影のイメージとしての美しさが、効果的な照明によって表裏一体となって存在し、とても見ごたえのある展示でした。おすすめです。


   

4月28日

リチャード・プリンス著作権問題でドタバタ?

 
 

リチャード・プリンスといえば、ジェフ・クーンズと並びウォーホルの後継者とばかりに高名なアメリカの美術家。ここロンドンでも去年、サーペンタイン・ギャラリーで盛大な個展が開かれたばかりだが、そんな大御所が著作権侵害で訴えられるという不名誉なトラブルに直面している。渦中にあるプリンスと彼の画廊ガゴージアンの弁護士の言い分をまとめた記事がThe Art Newspaperに掲載されているので、まずそれを読んでいただきたい。

………

この訴えの対象となっているのが、プリンスがガゴージアン・ニューヨーク店で昨年11月に発表した「Canal Zone」という22点からなるコラージュ形式の絵画シリーズ。これらの絵画に、フランスの写真家パトリック・キャリオウ(Patrick Cariou)の写真集「Yes Rasta」(2000、Rizzoli)からの作品30点が無断で使用されていたようで、シリーズ全点の廃棄処分などを求める要求が写真家側から出ている。

プリンスと言えば、自作に既存のイメージを引用し、それにアレンジを加える「アプロプリエーション」の帝王。世に出回っている小説のカバーや広告などを再撮影したりスキャンしてプリントし、その上にペイントやコラージュを施してポルノ的アングルを加えたものが彼の十八番になっている。こういう作風のせいか80年代にも似たような問題が起きており、その際にはオリジナル写真の著作者であるギャリー・グロスのみならず、その写真の被写体であった女優ブルック・シールズの母親からも裁判で訴えられている。

今回のドタバタで興味深いのが、The Art Newspaperに掲載されているガゴージアンの弁護士とプリンスの言い分。弁護士の方は、創作活動における著作権物の限られた範囲での複製は合法である、プリンスの活動は純粋なる創作活動であって商業的搾取を目的とするものではないとプリンスの行為を全面的に擁護。一方、プリンスの方は、キャリオウの写真をオリジナリティに欠けると非難した上で、自分の作品に使ったからといって彼の写真の価値に害はない、むしろ市場価値は上がるはずだといったことを発言している。

だが、プリンスのこの作品は、一点150万ドルから300万ドルの間で売られており、売上げは画廊と作家の間で折半という業界内の暗黙のルールを考えれば、かなりの金額が作家の手元に入っていることになる。この立派な経済活動を前に、美術界のビジネスサイドにたつ画廊の弁護士が、プリンスの活動を創作活動だけで片付けてしまうのは、常識的に考えてどこかがおかしいように感じる。同じく、プリンスのコメントもみごとに論点がずれていて、その芸術的価値が高かろうが低かろうが、著作権で守られている以上、勝手にコピーをしてはいけないという基本がまったく無視されている。

この記事を読んで感じたのが、美術業界の常識が一般のそれから如何にかけ離れているかということと、美術では定番になっているこの「アプロプリエーション」という行為が、いかに著作権法のグレーゾーンにあるかということ。少し前までテート・モダンで展示されていたドミニク・ゴンザレス・フェレステルの『TH.2058』をはじめ、引用はレディメードと並び現代アートでは定番中の定番になっているが、著作権物の使用という観点から考えると、無許可で使用した場合、もちろんその使い方にもよるが、香港あたりで出回っているルイ・ヴィトンの偽バッグや映画のDVD海賊版とかなりの近似値にあるように思われる。

これまでは創作の名において大目にみられてきたが、アートがここまでビジネス化すると、著作権問題にナーバスになる作家(使われる側)が増えても当然だろう。でもその反面、引用が許されないとなると表現の自由に歯止めがかかる。今回のプリンスをめぐる裁判にはなんだかとても興味深いものを感じる。(トコ)

The Art Newspaperの記事
Gagosianのサイト
Patric Cariouのサイト

余談・・・今日は横浜の青空を見ながらの書き込み。気分爽快と言いたいところですが、つきさっき知り合いから『SEVEN SEAS』が休刊になったと聞き大ショック…(今まで知らなかったこともダブルショック)。ここ数ヶ月内に書いた雑誌のうち二冊が休刊になってしまうとは、不況の波を肌で感じています(涙)。


   

4月24日

ゴームリーの「第四の台座」、参加者募集開始!

 
 

ロンドンアートこの夏一番のハイライト。7月6日からトラファルガー広場で始まるアントニー・ゴームリーの展示「One and Other」の一般参加者募集がイベントの公式サイトで始まった。

マーク・クインの巨大妊婦像など数々の話題作を送り出してきたこのイベントは、「第四の台座」と呼ばれるこの広場にある空の台座を使った国民的人気イベント。

 
Antony Gormley
One and Other
コンペに出されたゴームリーの第四の台座プロジェクト作品案。

本来ならば国王や名将の彫像が置かれるはずの台座を、現代アートのショーケースに使おうという画期的な企画。毎回、作家数名によるコンペが開かれ、勝ち抜いた一名の作品が一定の期間展示される。

屋外という場所柄か、これまでの定番は雨に濡れても鳩にフンを落とされても大丈夫な彫刻や立体だったが、今回のゴームリーの作品は、彫刻を据える代わりに一般の人に立ってもらおうという一風変わったもの。

ひとり当たりの持ち時間は1時間。その間、歌おうが踊ろうが寝ようが何をしても自由。 この1時間スロットの「パフォーマンス」が、100日間、24時間ぶっ続けで決行され、合計で2400名が台座に登場することになる。

残念ながら、応募できるのは英国在住者のみに限られているが、全国津々浦々デモクラティックな姿勢で、人口比例主義を導入しているところが面白い。ウェールズは67名、スコットランドは207名、イングランド南東は333名…と、各地域の人口に比例して当選者の枠が設けられている。選考はコンピュータによってランダムに行なわれる。

英国在住の方、アートになる心境を味わえるまたとない機会。ぜひトライしてみては? 応募はこちらから。(トコ)

 

上)Thomas Schutte
Model for a Hotel, 2007

下)Marc Quinn
Alison Lapper Pregnant, 2005
Trafalgar Square
Photo: Toyoko Ito

余談・・・今日は一年振りに横浜の空を眺めながら書きました。同じ曇り空でも、こっちはミルキーホワイトで、あっちはねずみ色だなどと、くだらぬ分析をしながら。至福のひと時です(笑)。

   

4月4日

ホワイトチャペル明日オープン!

 
  明日5日から一般公開されるホワイトチャペルの新ギャラリーに一足先にお邪魔してきました。

隣の図書館だった建物を併合して広さ8割増しになった館内は、中をがっぽり改築したというよりは、建物間の壁を一部取りはらって行き来できるようにした控えめなコスメアップだったが、展示室の数が増えた分、作品数も増えて充実。4つの展覧会が同時開催されている。

 
Artwork by Isa Genzken at Whitechapel

そのメインが、ドイツの作家イザ・ゲンツケンの回顧展。80年代から現在までの主だった作品を一階と二階の昔からある展示室を使って一挙に公開中。一昨年のヴェネツイア・ビエンナーレのドイツ館で見せていたマネキン系の作品も一部公開されている。

一方、少し前まで図書館の閲覧室だった一階の新しい展示室では、去年のターナー賞にノミネートされたゴシュカ・マッキューガの個展を開催中。ピカソ《ゲルニカ》のタペストリーをNYの国連安全保障理事会会議場から取寄せて、それに更なる政治的側面を持たせた興味深い展示になっている。

 
Artwork by Goshka Macuga at Whitechapel

また、二階に新たに加わった旧図書館側の展示室では、美術家のマイケル・クレイグ・マーティン選出によるアーツ・カウンシルのコレクション展と、戦前に活躍した地元の作家グループ、ホワイトチャペル・ボーイズの作品展を開催。

さらに、これら4本の他にも、リアム・ギリックがデザインを担当した映写室ではウルスラ・メイヤーの映像を上映。通路や会場脇の小さな空き部屋では、ユルゲン・テラーアンドリュー・グラッシーの写真、オリヴァー・ペイン&ニック・レルフの映像なども公開している。

ホワイトチャペルといえば1901年開館のロンドンでももっとも由緒ある公営ギャラリーのひとつ。その間、長いこと英国と海外の芸術をつなぐ窓口の役割を果たし、ピカソポロックロスコフリーダ・カーロもみなここから英国に入り、国民の知るところとなった。また、スペイン内戦終結年の1939年に《ゲルニカ》(絵の方)を公開し、同作を展示した英国で唯一のギャラリーにもなっている。

そんな立派な美術館の再出発にアートの宝箱みたいなオープニング展はぴったりだが、今回一番のスターといえば、亡霊という形で参加している巨匠のピカソであろう。タペストリーではあるが、あの「反戦のシンボル」のパワーに勝るものはない。しかも、G20金融サミットへの抗議デモで街が荒れるなかの到着とは皮肉というか面白いタイミングだ。 詳しくはこちらで。(トコ)

   

3月30日

ロンドンのトップ画廊がロイヤル・アカデミーに進出

 
  レビューを掲載しました。 今月12日にロイヤル・アカデミーの敷地内に移転した画廊ホーンチ・オブ・ヴェニソンのオープニング展のレポート。博物館を真似た盛大な展示が話題になっています。

   

3月28日

ヘルシンキ写真際

 
 

『PhotoGRAPHICA』の取材を兼ねてフィンランドに行ってきました。一部終わってしまったものもありますが、現地でヘルシンキ写真際(HPF09)が開かれていたので手短にご紹介を。

■Aletheia - Positions in
ContemporaryPhotographies @ Art Museum Meilahti

HPF09の中核をなす展示で、作家15名が参加。コンテンポラリー・フォトグラファーが写真というメディアとどう向き合い、また、写真を通じて社会とどう関わり、それをどう表現しているのかを検証した展示。写真は決定的瞬間を捉えるものという通念に対抗して、ベルリンの街を最長2年にも渡る長時間露出で撮ったMichael Weselyの風景写真から、子供時代のスナップ写真に現在の自分の姿を合成し、十数年の時の経過を一枚の写真に閉じ込めたChino Otsukaのダブルポートレートまで、現代写真の最前線が勢ぞろい。半数以上が今回初めて見る作品で刺激たっぷりでしたが、残念ながら3月22日で終了。私も駆け込みでした…。詳しくはこちらで。

 
Chino Otsuka
1976 + 2005, Kamakura, Japan
© Chino Otsuka

ちなみに上で紹介したOtsukaさんはロンドン在住のようで、個展がこちらの大和日英基金で4月6日から始まるみたいです。詳しくはこちらで。

■Tense Territories -
Mohamed Bourouissa, Sini Pelkki, Carrie Schneider, Sauli Sirvio
 @ The Finnish Museum of Photography
副題の作家4名の個展を同時開催中。アメリカ、フランス、フィンランド出身、78年以降生まれの現在30歳前後の若手ばかり。上の「Aletheia」が写真というメディアの応用に焦点を置いていたのに対し、こちらはもっとストレートな表現に集中。酒とセックスとグラフに溺れたストリート・アーティストたちを撮ったSauli Sirvioのグランジなフォトダイアリーや、パリの若い移民コミュニティーを一触即発の緊張感をもって撮ったMohamed Bourouissaのステージド・フォトなど、テンションの高い作品が揃っている。ちなみに後者のBourouissaは、一昨年のアルル国際写真際でVoices-Off Fringe賞を受賞するなど、今欧州で最も期待されている若手のひとりで、深刻な社会問題と映画的なストーリー性を組み合わせた表現がなかなか斬新。こちらは5月24日まで開催。場所は市内西部。地下鉄Ruoholahti駅から徒歩5分程度。詳しくはこちらで。

 
Mohamed Bourouissa
Tasavalta/ Republiken/ The republic 2006
Courtesy Gallery Les filles du calvaire (Paris/Brussels) and Galerie Le
Chateauu d'Eau (Toulouse)

A Stitch in Time @ Photographic Gallery
Hippolyte

うえの二つが公立の「美術館」であるのに対し、こちらはフィンランドのアート・フォトグラファーの組合本部を兼ねる国内で最も古い写真専門のギャラリー。フィンランドには絵画、立体、写真などジャンルごとにアーティストが運営する組合−Union−があり、写真家の組合には現在340名ほどが加盟しているとか(ちなみに商業畑の写真家はこれには含まれないそう)。

HPF09の期間中、いくつかプログラムが用意されているようだが、私が訪ねたときには、ここ数年世界的に注目されている写真家一派「The Helsinki School(ヘルシンキ・スクール、ヘルシンキ派)」のなかから大御所のUlla Jokisalo とLeena Sarasteのコラボレーションを紹介する個展が開催中だった。モノクロ写真に赤や青の糸で刺繍を施したシュールかつノスタルジックな作品が彼女らの定番。残念ながらこれちらも3月29日で終了。次はUrsle Schneiderの写真展で、4月3日にオープン。場所は市内中心部。地下鉄Kampii駅から歩いて5分程度。詳しくはこちらで。 HPF09のオフィシャルサイトへはこちらから

HPF09とは別に、写真がらみの個展が下の美術館でも開催中です。ふたりともUlla Jokisaloと同じヘルシンキ・スクールの作家。ちなみにこのヘルシンキ・スクールとは、ヘルシンキにあるUniversity of Art and Design Helsinki(UIAH)の写真学部の卒業生(在学生・教師を含む)のことを言います。ファイン・アートのみの大学は市内に別にあり、こちらには工芸などのデザイン科が含まれるので、ロンドンでいうとロイヤル・アカデミーに一番近いという話です。詳しくはこちらで。

■Santeri Tuori: Forest
@ EMMA, Espoo
こちらはヘルシンキ郊外の町EspooにあるWeeGeeという複合文化施設の中にあるモダンアートの美術館。「The Helsinki School」の作家のなかでも写真と映像を合体したユニークな作風で国際的に評価を得ているSanteri Tuoriの過去最大の個展を開催中。展示室5部屋を使った作品は、フィンランドのオーランド諸島で3年がかりで森を撮ったもの。木々の枝や葉が幹から零体離脱するように微妙に動く“映像”は、天候と季節を変えて同じロケーションに何度も戻り、写真とヴィデオの両方を使ってまったく同じ構図で撮影した画像と映像を合成したもの。これに風の音など森のサウンドが加わって、「森は生きている」効果がうまく出ていました。 5月17日まで。 詳しくはこちらで。

 
Santeri Tuori
Forest 1, 2009, video still

妙なこともあるもので、このSanteriの展示はHippolyteに行ったときにたまたまギャラリーにいた作家に会って(もちろん初対面)、本人から教えてもらったものでした。しかも色々と話しているうちに、今年の9月に東京・青山のスパイラルホールで個展が決まっていて、この作品を発表すると聞いてびっくり。その翌日に国立美術館のAteneum Art Museumにふらっと行ってみたら、そこにも彼の作品があってまたびっくり。ちなみに今年のバーゼルの「Art Unlimited」にも参加するようで、いま絶好調みたいです。

■Ola Kolehmainen @ Kiasma
市内中心部にあるヘルシンキを代表する現代アートの美術館のKiasmaでは、ベルリン在住のOla Kolehmainenの盛大な写真展「A Building Is Not a Building」を開催中。モダン建築のディテールを抽象画のような構図で撮っている彼は、ヘルシンキ・スクールの旗手ながらもベッヒャー派と呼びたくなるような写真家。撮っている建物はアルヴァ・アールト、フランク・ゲーリー、ミース・ファン・デル・ローエ…と名だたる建築家の作品ばかりだが、幾何学模様に要約された写真は建物の原型がまったくわからぬ色と形のみのフラットな世界。建築物をそれとわかるように撮るのではなく、その中に見出した形象と美を掘り出したような独自の視点が面白いです。詳しくはこちらで。(トコ)

   

3月17日

フクロウの嘔吐物にとりつかれた男

 
 

レビューを掲載しました。単なる偶然か、筆者の偏見か、今回の美術家アラステア・マッキー(Alastair Mackie)も動物系です。かなり変わった作品をつくっています。(トコ)

   

3月7日

雑誌の休刊に寄せて…

 
 

『エスクァイア日本版』が休刊になると聞いた。

つい何ヶ月か前にマーティン・パーの記事を書いたばかりなので信じられなかったが、どうも本当のことらしく、早くも復刊に向けての署名運動が行なわれている(署名サイトへはこちらから)。

書いた記事はほんの数える程度だが、一番最初にもらった雑誌の仕事がその別冊にあたる『ルカ』というアート雑誌だったので、兄貴分の休刊には寂しいものを感じる。(ちなみに『ルカ』ももうないが)

もう三年以上前のことになるが、プロダクトデザイナーの吉岡徳仁さんをゲストに迎えて、編集部の斉藤氏と一緒にロンドンのアートブック系の書店を取材で廻ったことがある。

行く先々で雑誌を見せると、グロッシーなセレブマガジンといった印象のある英国版とは違って、日本版が専門誌も顔負けの徹底したカルチャーマガジンであることにみな驚き、「これが本当にあのエスクァイアなの?」と、よく聞かれたのを覚えている。

チャリング・クロス・ロードにあるクレア・ド・ロウエン・ブックス店長のクレアさんとは、未だに会う度にあの時の話が出るし、あの後よくお客さんに、「日本のエスクァイアに載ったのよ」と言って雑誌を見せていた。

同じく、フォトグラファーズギャラリー・ブックショップ店長のジョンからも何度も「いい雑誌だね」と褒められ、そのたびに日本にこういう雑誌があることを誇らしく感じた。そんな優れものの雑誌が休刊になるとは、なんだかとても残念だ。復刊を祈る。(トコ)

   

3月5日

「サメ」のつぎは「クジャク」?

 
 

レビューを掲載しました。今回の美術家ミルチェ・カントル(Mircea Cantor)は、久々にみるユニークな発想の若手。ティノ・セーガルやフィル・コリンズを初めて見たときのような新鮮さを感じました。(言い換えると、そういう作家がここ数年少なかったのですが…)

   

3月5日

余談 ・・・

 
 

■ ロンドンアート特集を担当した『Seven Seas』4月号が届きました。

「なぜロンドンが世界のアートの中心地になったのか?」この問いに答えるべくはじまった今回の特集。ケイト・モスの黄金彫刻で去年話題をまいたマーク・クインを筆頭に(表紙もマーク)、イーストエンドにいち早く画廊を開いたモーリン・ペイリー、英国5大コレクターのひとりデイヴィッド・ロバーツ、美術専門紙『The Art Newspape』rの新編集長ジェーン・モリスなどに取材をしました。アート・バブルが弾けた直後の取材。興味深い話が聞けました。巻頭の記事はデミアン・ハーストです。詳しくはこちらで。

 
Exhibition view
Peter Fischli / David Weiss
Objects on Pedestals
SPRUTH MAGERS LONDON

■ 『PHOTO GRAPHICA』4月号が届きました。

連載コラム「PORTRAIT'S: 欧州写真家の肖像」に、マグナムフォト発行の異色のファッション・マガジン第四弾を担当したリーズ・サルファーティを取材しました。また、パリフォトの特集に、自費出版の写真集『The Last Days of W』が話題沸騰のアレック・ソス、同じく新作『The Birthday Party』が好評のヴィー・スピアーズ、現在フォトグラファーズ・ギャラリーで新作『Avenue Patrice Lumumba』が公開中のガイ・ティリムにインタビューしました。メイン特集は若木信吾さん。今回の号からデザインがリニューアルし、アートディレクションを中島英樹さんが担当しています。詳しくはこちらで。

 
Exhibition view
Peter Fischli / David Weiss
Objects on Pedestals
SPRUTH MAGERS LONDON
   

3月3日

ウェストエンド徘徊

 
 

グリーン・パークからピカデリー、オックスフォード・サーカス付近のギャラリーを回りました。その中から、印象に残ったものを幾つか抜粋。最後の二つはもたもた書いているうちに、展示が終わってしまいました。ご容赦を。

SPRUTH MAGERS,
GRAFTON STREET
2006年にテート・モダンで回顧展が開かれたスイス人作家ユニット、ペーター・フィッシュリ&ダヴィッド・ヴァイス(Peter Fischli & David Weiss)の個展。家具や日用品をゴムで模った80年代後半の立体シリーズ《Rubber Sculpture》と、粘土で作った近作の両シリーズを発表。白い台座にのこぎりや引き出し、鎖、レコード盤といった美術らしからぬモチーフの「彫刻」が美術品然として展示されていて、なんだか異様だ。レディメードの使用ではなく彫刻としてちゃんと作っている点、一見このまま使えそうに見えて使えないところが面白い。この二人は80年代以来ずっと「日常生活の平凡で馬鹿らしいところ」にフォーカスしてきたそうだが、本当に、よくこんな退屈なものを彫刻にしたなあと感心する。まあそこがよいわけだが。「Objects on Pedestals」。3月28日まで。

 
Exhibition view
Peter Fischli / David Weiss
Objects on Pedestals
SPRUTH MAGERS LONDON


THE ECONOMIST PLAZA, ST.JAMES'S STREET
こちらは英国の時事情報誌『The Economist』で知られるエコノミスト・グループの自社ビル内の会場。イギリスの新進気鋭、アラステア・マッキー(Alastair Mackie)の個展が開かれているはずなのだが、会場のなかはもぬけの殻。わけがわからず帰ろうと思ったら、広場の手すりに座って日向ぼっこをしている同誌の編集員、もとい、チンパンジーを発見。よく見ると、実物大のブロンズ彫刻。ディテールがリアルでいい出来だったが、これが何を意味するのかは不明。その後に読んだパンフレットに、もしあの偉大なる進化が起きなかったならば今ごろ我々は…みたいな一文が書かれていて、私たちの姿だってことはわかったが、でもだから?と疑問が残る。これも馬鹿らしいのがポイントかな?確かに笑えるが。4月17日まで。

オックスフォード・サーカス裏手のデイヴィッド・ロバーツ財団(David Roberts Art Foundation、昔のGallery One One One)でもマッキーの個展を同時開催中。こちらはネズミだ。3月28日まで。

 
Exhibition view
Alastair Mackie
Mimetes Anon
THE ECONOMIST PLAZA

■ SIMON LEE, BERKELEY STREET
70年代から活動しているロス在住の作家ジム・ショウ(Jim Shaw)の個展を開催中。メディア混在の幅広い展示になっているが、見どころは地下で上映中の映像。おかっぱ頭に、シフォンのミニドレスを着た美女たちがお花畑のような創作ダンスを披露するのだが、画面全体に70年代頃のアメリカの低予算系ファンタジー映画のようなカルトさが漂っていて何とも独特。ショウはスピリチュアルな世界をメインテーマに活動してきた一風変わった作家のようで、代表作のひとつに、架空の宗教団体をつくる《Oism》というプロジェクトがある。この宗教の教義の柱となっているのが、女性の神格性と、時間は過去に向かって流れるという二点らしいが、怪しげな新興宗教に特有のやば〜くピュアな感じがこの映像にもにじみでている。上手くは言えないが。「The Whole: A study in Oist Integrated Movement」。3月28日まで。

■ WHITE CUBE, MASON'S YARD
戦後ドイツを代表する画家のひとりゲオルグ・バゼリッツ(Georg Baselitz)の個展。2007年のロイヤル・アカデミーでの展覧会のキュレータ、ノーマン・ローゼンタールがこの展示の企画も担当。白地にカラー、黒地にグレーと白と、色彩が2タイプにわかれた絵画シリーズを発表。オットー・ディクスの1924年の絵画《Portrait of his Parents》が基になっているが、親の肖像がレーニンとスターリンのそれに変わっている。バゼリッツの定番どおり、モチーフは上下さかさま。よく見ると、ズボンのチャックから一物が出ているが、昔の作品に比べるとエロさは控えめ。面白いのが作品のタイトルで、ソビエト建国の二大政治家からジェフとデミアン、マルセルとマウリツィオなど、美術家の名前に置き換えられている。アンディのタイトルが最高。ホワイト・キューブへのゴマすりか、ジェイク&ディノス、トレイシーなどここの作家の名前が目立っていた。「Mrs Lenin and the Nightingale」。3月21日まで。 

THE APPROACH,
MORTIMER STREET
ロサンゼルス在住の作家エヴァン・ホロウェイ(Evan Holloway)の個展を開催中。鉄の棒とコンクリートの小石を使った、超複雑な三次元ダイヤグラムといった感じのスカルプチャーを展示中。この作品は最終的にシリーズ100まで続く現在進行中の作品。そのうち、今回は51番から55番までの5点を展示。それぞれが、枝を大量につけた木のような形態をしていて、番号の数だけ枝の先に小石がついている。線が描くアブストラクトな模様と、石に描かれたプリミティブな顔との対比がなかなか。何とかの法則…という少しばかり科学めいた空気が漂う。気持ちだけだが。3月28日まで。

 
Exhibition view
Evan Holloway
THE APPROACH

MODERN ART,
EASTCASTLE STREET

展示最終日に駆け込んだジョナサン・ミース(Jonathan Meese)の個展。スカーレット・ヨハンソンのグラビアを貼りまくって、べとべとに絵の具を塗りたくった、ストーカーや精神異常者を彷彿とさせるようなグロい絵画と立体、トイレで怪しい行為をしているパフォーマンス映像などを展示していた。毛沢東など政治家の写真と一緒に使い古しのパンツが飾られた桶(赤ちゃん用ベッド?)は、ちょっとエミン系。これはイーストかサウスの小汚い倉庫か地下道あたりで見せてもらいたかった。高級画廊に転じたモダン・アートのスペースではビジネスの匂いがしすぎる。「Casinoz Babymetabolismn (Put Dr. No's Money in your mouth, Baby)」。2月21日で展示終了。

 
Exhibition view
Jonathan Meese
"Casinoz Babymetabolismn" (Put Dr. No's Money in your mouth, Baby)
STUART SHAVE / MODERN ART

PILAR CORRIAS, EASTCASTLE STREET
モダン・アート向かいのこの画廊では、サーチ・ギャラリーの「Unveiled」展でいま紹介されているイラン系アメリカ人、タラ・マダニ(Tala Madani)の個展を開催していた。頭のハゲ上がった親父が、パンツ一丁でえげつない行為をするドタバタコメディのような絵画シリーズを展示。画中に縞々模様が頻繁に出てくるが、これは二つの大戦時に敵の爆撃を避けるために船に対して用いられたカモフラージュパターンを応用したものだとか。シマシマパターンをかぶせてもオヤジの浅ましい姿は消えない。「Dazzle Men」。2月28日で展示終了。 (以上、トコ)

   
 
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