Henry
Dargar After Mc Whurter Run Glandelinians attack and blow up train carrying
children to refuge New York, Collection American Folk Art Museum Gift of
Sam and Betsey Farber Courtesy Whitechapel Art Gallery
この展覧会は、絶賛された去年の『Faces
in the Crowd』展につづき、ホワイトチャペル年一度の有料展となるが、日ごろなかなか見れない珍しい作品が集まっているだけに、7.50ポンド払っても見る価値あり。
実はこのグラフ、ゲリラ・アーティストのバンクシーにしては珍しく、警察の目を忍ぶことなく描かれた由緒正しきグラフ。上でも書いた掲載紙の『インディペンデント』がバンクシーにコミッションしたものだそうで、『Sweeping
It Under The Carpet』とタイトルまでちゃんとある。その記事によると、このグラフはアフリカにおけるエイズをはじめとする、諸問題の解決に煮え切らない態度をとる西側諸国を比喩的に表したものらしく、よって絵柄がお掃除するメイドさん。都合の悪い事はサッサと掃いてカーペットの下にでも隠しておきましょ、という国際社会の態度を批判した作品のようだ。
こちらの展示は、二つある建物のうちグレイト・ニューポート8番の方で開催。『AILA(アイーラ)』、『the eyes, the
ears,』など川内氏の過去の写真集から選ばれた写真40点程と、13年がかりで自分の家族を撮った『CuiCui』のスライド上映の二部構成になっている。爽快なタッチのなかに、(時に生々しく)生命力がみなぎる、その独特な世界が堪能できる秀逸な展示。
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まずは、この春話題の展示。パラソル・ユニットの一、二階全スペースを使ったヤン・フードン(Yang FuDong, 楊 福東)の個展。03年のヴェネツィア・ビエンナーレ以来、世界中で大活躍のフードン。ここ英国でもテート・モダンの映像展『Time
Zones』やV&Aの中国現代美術展『Between Past and Future』などで紹介されてきたが、個展は今回が初めて。『Jiaer's Livestock』『Flutter
Flutter…Jasmine, Jasmin』などを含む意欲作5点が展示されている。
パラソル・ユニットでのヤン・フードン展の展示風景。
ハイライトは二階に展示されたスクリーン8枚仕立ての新作『No
Snow on the Broken Bridge』だが、それに劣らず印象深かったのが前出の『Jiaer's…』。隣接する二つの部屋を使ったこの作品では、壁に映像、その手前に映像で使われたスーツケースが置かれているのだが、そっくりな映像にそっくりなスーツケースと、二つの展示室が似通っていることにまず当惑させられる。映像は両画面とも夜逃げ人のような四人の男が森に到着するシーンから始まり(一人だけ身なりのよい「インテリ」風でスーツケースを持っている)、最終的に欲に駆られスーツケースの中身を争って殺し合いをしてまうという話が展開する。二つの映像は一見そっくりだが、よく見比べると物語の展開が微妙に異なり(サウンドのボリュームも違う)、それが絶妙なスパイスとなって、間違え探しクイズをするように画面に釘付けになってしまう。Parasol
Unitにて、6月9日まで
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隣りのヴィクトリア・ミロ・ギャラリーでは、ニューヨーク在住の作家アン・チュウ(Anne
Chu)の個展を拝見(6日で終了)。ここロンドンではサーチ・ギャラリーの『Galleon
& Other Stories』での展示がまだ記憶に新しいが、今回の作品はラインドローイングを三次元化したような抽象的な立体や、リアルな実物大の鳥の立体など、これらがどう繋がるのかなんだかピンと来ない組み合わせだ。だが後者の鳥はなかなかの優れ物で、彫刻に色を付けたものかと思えば、なんとワイヤと刺繍でつくったもの。刺繍でこれだけリアルな立体を作るとは意外な。Victoria
Miro Gallery にて、5月6日をもって終了
上)ヴィクトリア・ミロ・ギャラリーの展示から 下)ヴィルマ・ゴールドの展示から
■ 場所はヴァイナー・ストリート(Vyner Street)に変わって、ベルリンの作家ステファン・リンク(Stefan
Rinck)を見せているヴィルマ・ゴールドのプロジェクト・スペース。古代遺跡からの出土品をディフォルメしたような立体を台座に載せて博物館風に展示。マーケットで売られていてもおかしくないようなキッチュな物が大そうに展示されているのが滑稽で、思わず写真を撮ってしまったが、一体冗談なのか真剣なのか考えてしまう。そう言えば、サーチで見たアン・チュウの「埴輪」もこんなコミカル系だったし、チャプマン兄弟も前に似非プリミティブな彫刻群を『Chapman
Family Collection』などと呼んで発表している。つまり、こういう茶化し系のエスノがちょっとしたブームなのかもしれない。Vilma
Gold Project Spaceにて、6月11日まで
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こちらはモーリシャス出身、英国在住の若手、ジャック・ニムキ(Jacques Nimki)の展示。04年のテートブリテンの『Art of the
Garden』で草花をモチーフとした巨大かつ微細な絵画を発表したニムキは、今時珍しく、道端の雑草を観察してはスケッチして歩いている、ほのぼの系のアーティスト。だがその表現範囲はドローイングや絵画に留まらず、今回のアプローチ(The
Approach)での個展のように床一面を庭にしてしまうようなインスタレーションにまで及ぶ。(前にカムデンアーツセンターで会った時には集めた雑草を使ってワインを造ったと言って一本見せてくれた)。今回一緒に展示していたアクリル画にも本物の雑草が押し花のようにコラージュされていて、庭のインスタレーション同様こちらもフレッシュ。気になったのが、床の雑草が寂しかったことだが、それは私達がその上をズカズカと歩いたからなのだろうか?でも歩かないと絵が見れないし…。The
Approachにて、5月7日をもって終了
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