美術品を襲った事故で、死者2名、負傷者13名がでるという大惨事が23日午後、ダラム州のチェスター・ル・ストリート(Chester-le-Street)、リヴァーサイド・パークで起きた。 死亡したのは、公園内に設置された「ドリームスペース」(Dreamspace)と呼ばれる、空気注入式のエアードームのような構造をとる巨大スカルプチャーを体験していた68歳と38歳の女性2人。 報道によると、事故が起きたのは午後3時半頃。スカルプチャーを地面に固定していたロープがはずれ、約70フィート(21メートル)浮上したあと、200フィート(61メートル)横に移動。監視カメラ用の電柱に激突して、地上に崩れ落ちたという。(数字は新聞各紙によって誤差あり。ここではThe
Independentの数字を使用) 「ドリームスペース」は、PVCシート製のカラフルな「小部屋」115室でできた、空間体験型の作品になる。大きさは、サッカーグラウンドの約半分。入場料は5ポンドで、入口で渡される上着を着用して体験する仕組みになっていた。事故発生時には、子供を含む約30名が作品を体験していたという。 作者は抽象柄を特徴とする立体とインスタレーションで世界的に知られる英国人作家のモーリス・アジス(Maurice
Agis)(74歳)。「ドリームスペース」の前身にあたる「スペースシップ」を、60年代からピーター・ジョーンズと共同制作してきたベテランだ。 「ドリームスペース」第一号は、デンマークのコペンハーゲンにて96年に初公開。以来、英国、イタリア、スペインなどヨーロッパの様々な国で発表されてきた。チェスター・ル・ストリートで今月30日まで公開されたあとは、ロンドン東部のヴィクトリア・パークで展示されることになっていた。(トコ)
この記事は、以下の記事を参考に執筆しました: BBCのレポート、写真、作家について The
Independentの記事 The
Guardianの記事
追記) ● その後の報道で、23日の事故は、炎天下のなかスカルプチャー内の空気が高温化したことによって、“気球”のような効果が生じたのではないかという疑いが発表されている。(The
Guardian)
● 23日の事故現場には、スカルプチャーの作者のモーリス・アジス氏も居合わせ、現場にいた大勢の人たちと一緒にロープを引っ張って、作品が浮上するのを食い止めようとしていたらしい。目の前で自作が暴走し、死傷者が出る……。被害者も大変気の毒だが、作家にとっても地獄だろう。(The
Guardian)
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