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12月31日 |
カウントダウン:バブル・アートにお別れ |
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今年も、あと数時間で終わり。あっという間の一年でした。「どんな年だったかなあ?」と振り返ってみると、喋って、聞いて、テープを起こして、ひたすらパソコンに向かった一年でした……。デミアン・ハーストをはじめ、マーク・クイーン、アントニー・ゴームリー、スタンリー・ドンウッド、マーティン・パー、スティーヴン・ギル、サイモン・ノーフォーク、アレック・ソス……と、色んな作家に貴重なお話を聞くことができ恵まれた一年でした。 でも、今年一年のアートイベントを振り返ると、悲しいかな、市場の話題ばかりが頭に浮かびます(展示ではなくて)。ルシアン・フロイドの裸婦像『Benefits Supervisor Sleeping』が存命中の作家最高額の3360万ドル(当時・約35億円)で落札された、5月のNYクリスティーズでのオークション。デミアン・ハーストの新作223点が総売上げ1億1000万ポンド(当時・約210億円)を弾いた、9月のロンドン・サザビーズでのオークション。 10月のフリーズ・アートフェアでは、足踏みするコレクターを指して「スロー」がキーワードになり、アート界にしては珍しくコレクターによる「値切り」も見られました。フェアの主催者は「予想していたより良い結果だった」とポジティブな姿勢を見せましたが、それを裏切るように11月のオークションの結果は予想を大きく下回り、半数近くが売れ残るケースも出るなど、アート市場の浮き沈みが激しい一年でした。 今日のニュースによると、ロンドン株式市場のFTSE100種総合株価指数の今年最終日の終値は、前年度に比べて31%下落、これは84年に指数計算が始まって以来、最大の下落率らしく、アート業界にも寒い冬が訪れそうな気配が漂っています(ある人たちによると既に凍えが始まっているとか)。 けれども、見方を変えれば、こんな変動期こそ新たなアートが生まれるチャンス。デミアン・ハーストのダイヤモンドの頭蓋骨やマーク・クイーンのゴールドのケイト・モス像などバブル・アートに次いで現れるのはどんなアートか。来年に期待したいと思います。 では、来年もどうぞよろしくお願いします!(トコ) |
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12月1日 |
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今年唯一の男性作家マーク・レッキー(Mark Leckey)が、ルナ・イスラム、ゴシュカ・マッキューガ、キャシー・ウィルクスの紅三点をおさえてターナー賞を受賞。テート・ブリテンで開かれた授賞式にて、プレゼンター役をつとめたミュージシャンのニック・ケイヴから賞金25,000ポンドを受け取った。 今回のターナー賞の展示では、映画館の構造をまねた大掛かりな映像インスタレーションなどを発表。そのスクリーンには、レッキー自らがこれまで様々な美術館を回って行なってきた、映像文化についての講義の様子を再編集した映像が流れていた。 レッキー曰く、アート評論の質が低いイギリスはいまのアーティストにとって最悪な国。評論家が作品をよく見て理解しようとするアメリカやヨーロッパ本土では正当に評価してもらえるけど、イギリスではしてもらえないと不満と怒りをぶちまけている。 彼のこの言葉は評論に片足を突っ込んでいる私の胸にも苦く突き刺さったが、あそこまで敵意むき出しで、俺らアーティストはお前らと生きる世界が違うと言われると何だか寂しいものというか、こんな狭い世界で壁をつくるなよと言いたくなる。 アカデミックな傾向が強かった今年のターナー賞展は英国の評論家の間ではすこぶる不評。かくいう私も批判的なことを書いたひとりだが、それは鑑賞者代表として、私に通じなければ他の人にも通じないのではないかという思いに支えられた行為だったわけだが、なんだか複雑なものを感じる。余談でした。(トコ)
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